使っていただかないとバラ撒いた意味がない

政府は総額2兆円規模の給付金支給を国民に支給するつもりだ。

駄目だと言うつもりはない。

景気刺激策としてのバラ撒きなら、バラ撒いた分は消費の増加につながらなければならない。簡単に言えば”給付金を受け取らなかったら買わなかったはずのモノ”を買ってくれないといけない。給付金を生活必需品購入に使い、手持ちの現金を温存されてた景気刺激策にんはらない。

だからバラ撒きによる景気刺激は国民がそれを理解して使ってくれないと意味がない。

国民の皆さんが給付金を生活費以外の用途に充てて景気刺激に協力すれば、回り回って労働者の生活安定につながるってことを。


元々日本の伝統的な景気刺激策は

公共事業投資→大企業の収入→中小下請けの収入→末端労働者の収入→消費の拡大→景気刺激→企業活動の活発化→雇用安定→生活安定→消費の拡大→景気刺激・・・

といった感じだった。
このパターンは大衆にはあまりウケない。(説明省略)

直接一般消費者にお金を渡して景気を刺激してもらった方が大衆には歓迎されそうに思える。

しかし、これはあくまで消費者が景気刺激行動に出た場合だ。生活費に充当されたのではバラ撒く意味がない。「一世帯あたり6万円くらいの給付金?私は生活費に充てます」っていうような人には給付金を渡してはいけない。

「買い換えを躊躇っていたけどこれを購入資金の足しにして地デジ対応テレビに買い換えます」とか「買い換え予定だった冷蔵庫、ちょっと割高だけどエコタイプにします」とか「車にETC付けます」とか生活必需品以外、給付金が入らなかったら購入を控えていたようなところに使ってくれる人になら支給する意味がある。それが景気刺激に2兆円支出する目的でしょ。

だが、ちょっと引っかかったのが麻生総理の給付金についての発言の中の「生活者支援」。これは生活費の足しにしてくれってことでしょ?
それじゃこの話の最初から言ってる「景気刺激策としてバラ撒くなら生活費に使っては駄目」って話と合わなくなってくる。
この辺が納得ゆかない。



目的が生活者支援ならバラ撒くだけでいい。国民が必要に応じて使えばいい。

目的が景気刺激ならバラ撒くだけでは駄目だ。生活費に使わないでくれ。遊興行楽趣味贅沢品など、生活費以外に使ってくれないと

消費の拡大→景気刺激→企業活動の活発化→雇用安定→生活安定→消費の拡大→景気刺激・・・


とつながらないのだから、と国民を啓蒙する必要がある。

同じ2兆円バラ撒きでも目的が「生活者支援」と「景気刺激」ではやるべき事がだいぶ違うのだが・・・