ソフトバンクの危機感

ソフトバンクが新たな割引サービスを開始します。

ホワイト学割with家族」

学生とその家族の月額基本使用料が3年間490円に

http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2009/20090202_01/



従来の「ホワイト学割」は学生本人に対する割引ですが、今度は学生本人とその家族を対象にしています。両方とも新規加入であることが条件。ソフトバンクの危機感のあらわれではないでしょうか。



ソフトバンクモバイルの最近のCMや広告では「純増ナンバー1」をアピールしています。消費者トラブルがいろいろ耳に入ってくるソフトバンクですが、「純増ナンバー1=消費者に支持されている」というロジックで悪いイメージを回避しようという思惑でしょう。

しかし「純増ナンバー1」を錦の御旗に掲げてたために逆に「純増ナンバー1」でなくなった時が怖い。

↓下は電気通信事業者協会が公表した携帯電話契約者の純増数をグラフにしたものです。



昨年末、ソフトバンクの「純増ナンバー1」が危機に瀕していたことがわかります。

20っヶ月連続の純増ナンバー1。一度でも逃せば連続がリセットされ、それだけでニュースになりかねません。

ホワイト学割with家族」は「純増ナンバー1」確保のためのカンフル剤として急遽用意されたもなのでしょう。



それに「振り込め詐欺に使用された携帯の7割がソフトバンクだった」と警察庁が発表した件。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/200951/

純増ナンバー1とはいえ、ソフトバンクは市場シェアは十数%に過ぎない。にも関わらず振り込め詐欺の7割がソフトバンクなのは何故か?おそらく純増ナンバー1に拘るあまり加入審査は緩くなってしまっているからと思われます。

しかし警察庁に「振り込め詐欺の7割がソフトバンク」などと公表されてしまっては「純増ナンバー1」イメージ戦略も裏目に出てしまいます。

ただでさえ純増ナンバー1の継続が危うくなっているところに加入審査を厳しくしたら本当に純増ナンバー1が途切れるかもしれません。

それを防ぐためにもカンフル剤は必要だったのでしょう。

従来のホワイト学割に比べて基本料金の割引は半分ですが学生本人+両親と考えればトータルの割引は従来より大きくなります。最近無料範囲の縮小や課金単位の変更で実質値上げを繰り返してきたソフトバンクにとって実質割引拡大になる今回のサービスはかなり痛いと思われます。
しかし、それをしても加入者増を取りに来た・・・ソフトバンクの危機感はかなりのものと思われます。