大都市らしくない大都市

 福岡市は大都市だが日本の大都市に当然のようにある「高層ビル」がない。
 下の写真は博多駅の屋上から北方向を望んだもので中央あたりが福岡市の中心の「天神」にあたる。見てのとおり高層ビルはない。建ってるビルはほとんどが同じような高さで突出しているのは電波塔のみ。 この高層ビルがない風景が、大都市の利便性はあるが大都市の圧迫感は無い福岡独特の雰囲気を醸し出しているのではないだろうか。



 福岡に高層ビルが無いのは近くに空港があるから。福岡空港へのアクセスは地下鉄を使えば天神の中心から10分。博多駅からなら5分しかかからない。空港が近すぎるので航空法でビルの高さが制限されるのだ。だから空港が有る限り福岡の中心には高層ビルは建たない。

 しかし都市は上に伸びるだけではない。横へも広がってゆく。近年は福岡市の西や東の端っこ、航空法の規制の範囲外の開発が進み、そこには高層ビルが建つようになった。しかしあくまで西の端、東の端のこと。ここからは見えない。福岡の中心の高層ビルのない風景が変わることはない。