飲酒運転No,1

 福岡県は再び飲酒運転/事故ワースト1になった。もう驚く人も少ない。

5年前に幼い3人の命が失われた海ノ中道大橋の惨事以来、大勢の人たちが強い信念と情熱を持って飲酒運転撲滅に勤めてきました。
他の地域の人たちの活動に比べて劣っていたとはとてもおもえません。
しかしその結果が「飲酒運転事故発生 全国ワースト1」。

飲酒運転は、罰則が強化されたこともあり、全国的にも減少傾向にあるにもかかわらずです。



 原因は1つでは無いでしょう。事故が減らない原因の一旦を福岡県警のホームページで垣間見ることができると思います。

(抜粋)…飲酒運転店をなくすためには、運転者の自覚と合わせて…
今日のTVでも運転者一人ひとりの意識改革の必要性を訴える首長のニュースが流されていました。

「意識改革」、一人ひとりに、飲んだら乗るな。乗るなら呑むな。飲酒は少量でも危険と認識させ、守らせる。

 しかし、今ではこの意識改革に重大な欠陥が有る事に気づいている人は多いのではなでしょうか。(私は18ヶ月前、このブログで一度書いてます)

 でも多くの人たちが真剣にそれに取り組んでいる中「あなた方がやっていることは無意味です」といわんばかりの意見を言うのは勇気が要ります。屁理屈だと一蹴されてしまうかもしれません。

 しかし敢えて言わせていただきます。

 「意識改革」では駄目なのです


 人は酒を飲めば正常なが判断が困難になります。だから事故が起きるのです。みんな知っていることです。だから運転をさせちゃ駄目なんです。そんな人に「酒を飲んだら運転しない」という正し判断を期待できると思いますか?正しい判断を下せないから事故に至るのに、その人に飲酒運転防止の最終防衛ラインの判断を任せる。
そんなの論理破綻してます。 本当は多くの人が気づいていたのではないでしょうか。ただ言い出せなかった。

 無論「意識改革」にはある程度の効果は有ったとは思います。何件かの事故は未然に防がれたことでしょう。無駄ではなかったはずです。でも、それ以上の効果が無かったからこそ福岡がワースト1であるのではないですか?



 「どうすれば飲酒運転を減らせるのでしょうか?」それには「なぜ飲酒運転をするのでしょうか?」を解かねばなりません。

 軽い気持ちでハンドルを握ってしまう「意識の低さから来る」飲酒運転は今日までの啓蒙活動によってかなり減っていると思います。おそらく減っていないのは「啓蒙活動」では効果の無い飲酒運転ではないでしょうか。

 アルコール依存症は病気です。しかし依存症と診断されるほどではないけど、日常的に飲酒し、生活に支障は無いため(好きな)飲酒を止める動機を持たない人々がいます。今、飲酒運転の中心にいるのは、このような人たちではないでしょうか。 この人たちはほぼ日常的に飲酒しているか、前回の飲酒から未だあまり時間が経過していないためアルコールの影響下にあり「正しい判断」(今自分は少し酔っているので運転しちゃ駄目だ)が下せません。だからハンドルを握ってしまいます。そして呑みに行く。


 どうすれば減らせるか?
 1つのアプローチを考えてみました。

 医学的側面から、健康診断でアルコール依存症の予備軍や、日常的に飲酒している人を見つけ出します。
 「飲酒運転予備軍」と呼びましょうか?人権上問題有るかもしれせんが、とりあえず仮称しておきます。メタボや喫煙習慣の生活改善と同様に彼らにも飲酒習慣からの解脱を勧めます。交通事故防止と、将来かかるかも知れないアルコール依存系の病気の治療費の圧縮につながるので、どこからか予算が出せるでしょう。

 非現実的でしょうか?やる価値ないでしょうか?

 しかし海ノ中道の惨事から5年。大勢の人たちが真剣に飲酒運転撲滅に取り組んでいるのに、福岡が全国ワースト1であるという現実を真剣に考えてください。今までのやり方じゃ駄目だって気づいているのでしょう。