サムタイパーの憂鬱

 サムタイパーは両手の親指だけでキーボード入力を行う者のことです。

 先日、サムタイパーにとって気になる発表がありました。アップルはWWDC 2011でiPhone/iPad用の新しいOS「iOS5」を発表を行ったのですが、この中に分割キーボードがあったのです。




期待のiOS 5で、どこまで世界は変わる? 200を超える新機能を厳選徹底解説!(GIZMODE)

http://www.gizmodo.jp/2011/06/the_best_of_the_200.html


 iPadは縦長に持ってた場合でも幅が広すぎて、両側から挟むようにホールドするサムタイパーには無理だったのです。アップルも同じ認識に至ったからこの分割キーボードを出してきたんでしょう。

 しかしそれでもタブレットのキーボード入力は快適とはほど遠いものだと思います。ソフトウェアキーボードは指先にキーの感触が無いためどうしても目視で指の位置とキーの位置を確認する必要があります。そして正しく入力されているかを確認するため入力エリアも目視で確認します。漢字変換が入ると変換候補一覧も目視で確認します。この分割キーボードでその間の視線の動きがどうなるか想像してみてください。

 ハードウェア・キーボードなら指先の感触で正しいキーの上に指が乗っているがおおよそわかるので、視線移動も少なくて済むんでしょうけど。


LGから謎のデュアル画面+分割QWERTYキー Android 携帯(engadget日本版)

http://japanese.engadget.com/2011/06/16/lg-qwerty-android/


【おまけ】Resize, Split and Rotate iPad Keyboard? There’s an App for That(WIRED)

http://www.wired.com/gadgetlab/2010/05/resize-split-and-rotate-ipad-keyboard-theres-an-app-for-that/



 またそれとは別に、タブレットのキーボードはサイズを使用者が選べるようにすべきだと思います。

 タブレットのキーボードはソフトウェアで画面に描いているのだから、サイズ、デザインはもちろん、キー配置だって自由に描けます。実際、タブレットを横から縦にするとキーボードのサイズ変わります。同じサイズだと画面からはみ出してしまうからです。

 それができるのなら使用者の手のサイズに合わせてキーボードのサイズを変更できても良いではありませんか。小さな手の子供と、バスケットボールを鷲掴みできるような大男が同じサイズのキーボードを使うことにどんな合理的性があるでしょうか。 東芝のリブレットW100のように何でも自由にカスタマイズできるのが良いとは思いませんが、キートップのサイズ、キーの縦間隔、キーの横間隔の3項目くらいが、大/中/小の3段階くらい選べても良いのではないでしょうか。