思考停止を自覚した

先日のNHKテレビの「ためしてガッテン」に出たモンティ・ホール問題。驚いたのはその答えでなく、自分が完全に思考停止していたことに気づかされたことだ。
普通、他人の思考停止には気付く。だが自分の思考停止には気付かないものだ。だって思考停止してるんだもの。
あの番組の中で司会者が「さて正しいのはAでしょうかBでしょうか?」と問えば一見Aが正しそうに見えてもそうでないことが多い。

私の耳元で妖精が囁くのだ
妖精「このパターンは気をつけろ。一見Aだが実は・・・ってパターンだぜ」
私「だな。コイツは引っ掛けだ。何か見落としてるに違いない」
そして脳みそをフル回転させるのだ。


ところがモンティ・ホール問題のときは
妖精「このパターンは気をつけろ。一見Aだが実は・・・ってパターンだぜ」
私「ねぇよ。こんなの同じに決まってるじゃん。確率は同じだよ」
妖精「じゃぁ何だよこのパターンは。このパターンは絶対後でひっくり返るパターンだぜ。」
私「パターンはそうだがこれは違うよ。」
司会者「ところが 変えた方が当たるわよって言い出した人が表れました。」

(写真登場)

妖精「オンナだぜ」
私「オンナだ」
妖精「しかも美人だぜ」
私「美人だな」

司会者「一方、変えても確率は同じだという人たち」

(イラスト登場)

妖精「オトコだぜ」
私「しかも絵だ。写真じゃなくて」
この段階になってようやく考えてみようという気になった。ここまで完全に思考停止していたのだ。



モンティ・ホール問題は、3個の箱がある。うち1個だけ当たりがある。当たり/ハズレを知ってるのは司会者のみ。という条件でスタートする。

貴方は3個の箱から1個を選択する。次いで司会者は貴方が選ばなかった2個の中からハズレを1個除外する。そして残り2個で再度貴方に選択を迫る。

貴方は選択を変えない方がよいか、変えた方がよいか、それとも変えても変えなくてみ確率は同じか?という問題


これは簡略化すると、
3個の箱を2つの群、選択群(1個)と非選択群(2個)に分けることに等しい。
各群に当たりが入っていている確率は選択群1/3、非選択群2/3である。さて再選択。貴方は選択群と非選択群のどちらを選ぶ?(ここでは箱でなく群を選ぶ)
非選択群には箱が2個あるが心配ない。司会者が必ず非選択群からハズレを1個取り除いてくれるので貴方は選択群/非選択群のどちらかの群を選ぶだけでよい。

しかし気になって仕方ないのは元々のモンティ・ホールのテレビ番組。
あの番組を考えた人はその事を知っていたのだろうか。選択を変えた方が確率が上がることを知っていたのだろうか。にもかかわらず多くの人は選択を変えないだろうと読んでいたのだろうか。